【質問内容】
門前医師からの質問。
膝に水が溜まって、定期的に抜いている患者さんに用いる漢方療法について知りたい。
【回答内容】
水が貯まる、いわゆる関節液の貯留は関節水腫と呼ばれる病態であり、変形性膝関節症によく見られる。
漢方治療では、華奢で冷え症の場合には桂枝加朮附湯、がっちりしたタイプには越婢加朮湯、関節水腫がみられる場合には防已黄耆湯が用いられる。
なかでも防已黄耆湯が適応となる患者さんが最も多く、頻繁に使用されている。
関節の腫脹・疼痛は軽度、筋肉痛を伴う場合、麻杏薏甘湯。比較的慢性に経過、熱感を伴う関節痛には薏苡仁湯とするケースもある[1]。
防已黄耆湯も伝統的には、“水毒(水分代謝が障害された病態)”に適用され、関節痛や神経痛に用いられてきた背景もある。
引用文献
永田 見生. (2004). MEDICAMENT NEWS No.1803.
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