2017年6月12日

PCA法とは

【質問内容】
門前医師から在宅の患者さんでPCAポンプを使いたいとの話があった。
PCA法とはなにか?

【回答内容】
がんの疼痛緩和に用いる手法の一つで、自己調節鎮痛法(patient-controlled analgesiaPCA)のことを指します。
特にPCAポンプを用いる手法では、経静脈的自己調節鎮痛法などと呼ぶこともあります。

PCAポンプの場合、持続注射に痛みに応じてレスキュードーズを投与できる機能がついているものがほとんどです。
具体的には、静脈や皮下に持続注射を行っておき、痛みに応じてポンプのボタンを押すとレスキュードーズが投与される仕組みになっています。

更には、PCAポンプには過剰投与を防ぐために、レスキュードーズを投与後しばらくの間ボタンを押しても追加投与されない用に設定することも可能となっています。

PCA法には以下のようなメリットがあります。
1 .痛みに対し即座に鎮痛薬を自ら投与できる (看護師に遠慮せずにすむ)
2 .静脈・皮下投与によって経口投与よりも迅速な疼痛コントロールが可能である
3 .頻回の痛みがある場合にその都度きめ細かく痛みの薬を使用できる
4 .痛みがでる場面をあらかじめ予想できる場合に予防的に薬を投与できる(傷の処置、体の姿勢や特定の動作時、リハビリや検査前の移動時など)
5 .嘔吐や下痢時に通常の経口薬や座薬が使用できない場合にも使用できる
6 .薬の必要量の適切な範囲が狭い場合など、経口での投与量の調節が難しい場合に細かい投与量の調節が可能な場合がある
7 .短期限定で、疼痛薬の必要量を迅速に測定することができる[1]



[1]亀田グループ医療ポータルサイト. PCA(Patient Controlled Analgesia:自己調節鎮痛法)について.2017/06/08




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