【質問内容】
リバロやリピトール、クレストールといったいわゆるストロングスタチンについて、比較した資料について教えて欲しい。
【回答内容】
まず、リピトール(以下アトルバ)とクレストール(以下ロスバ)の比較についてです。これについては両剤を比較したSATURN試験が存在します。
各投与量ロスバ40mg/日、アトルバ80mg/日脂質ではロスバ群でLDL-C:62.6mg/dL,アトルバ群でLDL-C:70.2 mg/dL,HDL-Cではそれぞれ50.4,48.6mg/dLと,いずれもロスバ群で有意に勝っていたが,IVUSによる冠動脈アテロームの変化率には両群間では差がなかった。二次エンドポイントであるアテローム体積についてはLDL-Cの低下度に応じてロスバ群で有意に減少していることが確認された。
これによりコレステロール値減少効果に関してはロスバがアトルバに対して優位であるといえます。ただし、高用量での試験ですので、そのまま日本の臨床に当てはめることができるかは未知数なところです。
次に国内で行われたリバロ(以下ピタバ)、アトルバ、ロスバを同時に比較したPATROL試験が存在します。
ロスバ2.5mg/日 アトルバ10mg/日 ピタバ2mg/日主要有効性評価項目であるLDL-Cの変化率は、3群とも投与1カ月目からLDL-Cが有意に低下し、3群間で変化率に有意差はなく、試験の目的とした3つの薬剤の間でのLDL-C値変化率についての非劣性が証明された。
すなわち、患者背景や合併症を考慮しどのスタチンを用いても大きな差はないとのことです。
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