【質問内容】
患者さんから、最近HR40bpmと徐脈気味との相談を受けた。
具体的な徐脈はどのように定義されるのか?
また治療方法はどんなものがあるか?
【回答内容】
徐脈の定義は「50/分以下」や「60/分以下」など複数の定義が混在しています。
一般的には、Rubenstein分類による洞性徐脈の定義が「50/分以下の持続性洞性徐脈」とされていることもあり、「50/分以下」を徐脈と定義することが多い。ただし、臨床的に何らかの症状が出現し得るレベル、という意味で「30~40/分」を真の徐脈とする考えもあります[1]。
その上で、失神・めまい・心不全などの症状が確認された場合、薬物治療ではなく、心臓ペースメーカーの埋め込み術の適応となります。
ただ、患者さんの拒否や全身状態によっては薬物治療を行うこともあります。
交感神経の刺激、副交感神経の抑制によって徐脈の改善を図りますが、薬物療法に共通する問題点があります。
①微妙な心拍数のコントロールが困難であること②経口投与の場合効果が一定でないことなど。
その上で、薬物治療の場合は交感神経作動薬、アトロピン、テオフィリンやシロスタゾールが用いられることがあります[2]。(なおテオフィリンやシロスタゾールは適応外となります)
[1]今日の臨床サポート.徐脈.
[2] “8徐脈性不整脈”.不整脈薬物治療に関するガイドライン2009年版.35-37
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