2017年2月2日

ビタミン剤が食後服用の理由

市販されているビタミン剤は食後服用の設定が多くなっているが、なぜ食後服用なのか?



アリナミンを販売している武田薬品に問い合わせたところ、その件について回答を頂けました。


ビタミンB1には胃腸を動かす作用があり、そのため食前に服用すると胃部不快感などの副作用が起こりやすくなるそうです。(アリナミンの効能・効果には「便秘等の胃腸運動機能障害」があります。)そのため食後となっているようです。吸収については食前、食後でほとんど差は無いとのことでした。


ちなみにチョコラBBも添付文書上には食後との記載があります。


また御存知の通り、脂溶性ビタミンは吸収の際に胆汁が必要となるため、胆汁が分泌されている食後のほうが、吸収率が高くなります[1]


水溶性ビタミンについてですが、一度に過剰な量のビタミンが入ってくると吸収が頭打ちになってしまい、余剰分は吸収されずに糞便中に排泄されます[2]


低用量であれば食事の影響を受けるとは言えませんが、サプリメントなど高用量のビタミンを摂取する場合には、食事の影響を考慮したほうが良いでしょう。


このため吸収がおだやかになる食後のほうが利用率は高いといえます。



[1]Surgery Frontier Vol.17 No.3, 94-96, 2010

[2]食品安全委員会肥料・飼料等専門調査会 対象外物質評価書2013





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