アムロジピンなどのジヒドロピリジン系Ca拮抗薬とCYP3A4阻害剤との併用は併用注意に指定されております。
そのなかで、CYP3A4を阻害すると言われているクラリスロマイシンとイトラコナゾールでは血中濃度上昇の影響度合いが違うのでしょうか?
血中濃度上昇の影響度合い、すなわちそれぞれの薬剤がCYP3A4をどれだけ阻害するかに関わってきます。
阻害薬 | 阻害率 | 分類 |
ケトコナゾール | 1.00 | VS |
ボリコナゾール | 0.98 | VS |
イトラコナゾール | 0.95 | VS |
テリスロマイシン | 0.91 | VS |
クラリスロマイシン | 0.88 | S |
サキナビル | 0.88 | S |
ネファゾドン | 0.85 | S |
エリスロマイシン | 0.82 | S |
ジルチアゼム | 0.80 | S |
フルコナゾール | 0.79 | SS |
Ohno Y at al:Clin.Pharmacologicalより引用
上図の表にあるようにイトラコナゾールは95%、クラリスロマイシンは88%CYP3A4を阻害します。
ですので、数値的にはイトラコナゾールのほうがより阻害効果が高く、ジヒドロピリジン系のCa拮抗薬の血中濃度上昇の値は高くなると考えられます。
さて、どのくらい高くなるかという点ですが、この点に関しては代謝酵素自体個人差の大きいものですので、一口に言い切ることは出来ません(酵素によってプアメタボライザーなども存在するため)。
0 件のコメント:
コメントを投稿