2017年1月31日

痛散湯と似た処方の医療用漢方薬

クリニックの看護師さんから問い合わせがありました。

再春館製薬 『痛散湯』 と同じような効能のツムラの薬剤はないか?

ツムラ78 麻杏薏甘湯 の成分が近くなっております。


構成生薬は

痛散湯   5成分 ヨクイニン、マオウ、キョウニン、カンゾウ、ボウイ

麻杏薏甘湯 4成分 痛散湯からボウイを除いたもの 

なお、その含量については以下のとおりです。


痛散湯

麻杏薏甘湯

ヨクイニン

1.4g1.3g

10.0

キョウニン

-0.5g)

3.0g

マオウ

0.6g0.7g)

4.0g

カンゾウ

0.4g0.5g

2.0g

ボウイ

1.6g2.0g

-

動物胆より製したエキス

-0.1g

-


痛散湯水製乾燥エキス0.5gに上記生薬を加えた4.5g

上記混合生薬の乾燥エキス3.0gを含む一日量7.5g

※()内は痛散湯水製乾燥エキス中の含量となります。


適応症については

痛散湯  ;神経痛、リウマチ、肩痛、筋肉痛、関節炎

麻杏薏甘湯;関節痛、神経痛、筋肉痛


以上のようになっています[1][2]


ちなみにボウイ(防已)には利水・鎮痛作用があり、神経痛、リウマチ、関節炎、浮腫を改善する薬方に配合される[3]とのことです。


[1]再春館製薬 痛散湯 添付文書

[2]ツムラ 麻杏薏甘湯エキス顆粒 添付文書

[3]公益社団法人 東京生薬協会 新常用和漢薬集



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