2018年9月12日

【OABに対する抗コリン薬とβ3刺激薬の併用について】


【質問内容】

OABの治療に対しては抗コリン薬とβ3刺激薬が治療薬として考えられるが、両者を併用することは可能なのか?

【回答】

現時点では一部の組み合わせのみ海外で承認されている。(ベタニス+ベシケア)

【回答理由】

アステラス製薬は、頻尿や失禁などの原因となる過活動ぼうこうの治療薬「ミラベグロン」と同「ソリフェナシン」の併用療法による効果や有効性を確認し、米食品医薬品局(FDA)で承認を取得したと発表した。これまで単剤では効果が不十分だった患者に適用する[1]

ソリフェナシンとミラベグロンの併用療法は過活動膀胱(OAB)の症状を軽減することが報告されている。尿失禁を伴うOABにソリフェナシンへのミラベグロン追加併用に関する第Ⅲb相臨床試験(無作為化二重盲検比較試験)の結果では、ソリフェナシン単独投与と比較して、追加併用時は、24時間あたりの平均尿失禁回数は約0.26回(p=0.001)、排尿回数は0.45回(p<0.001)と統計学的に有意に減少した。また、1回の排尿量の改善は、追加併用時の優越性が確認された(2015年米国泌尿器科学会年次総会で発表)。

このように一部の抗コリン薬とβ3刺激薬を併用する治療法は、海外ではすでに始まっています。

【キーワード】


[1] 日本経済新聞201858


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