【質問内容】
どちらも去痰薬に属する薬だが、同時処方されることも多々ある。
どんな違いがあるのか教えて欲しい。
【回答内容】
まずムコダインからです。
ムコダインの作用として、
1)痰の構成成分である気道粘液を正常化し、痰の喀出を容易にする。
2)気道粘膜を修復し、痰の喀出を容易にする。
3)急性・慢性呼吸器疾患の痰の喀出を促進し、気道のクリアランスを高める。[1]
この作用によって、去痰効果をもたらします。特に1)についてはムチン生成の増加を抑えることにより、痰の粘性を低下させる効果が期待できます。
次にムコソルバンです。
(1)サーファクタント(肺表面活性物質)及び気道液の分泌を促進し、痰の気道粘膜に対する粘着性を減少させ、痰の喀出を容易にする。
(2)サーファクタントの分泌促進により、線毛の無い肺胞・細気管支のクリアランスを亢進する。[2]
以上の作用により、去痰効果をもたらします。
つまりムコダインでは痰の粘性を抑えることにより、痰が出やすくなり、ムコソルバンでは気道表面に対しての引っ掛かりが少なくなることで痰が出しやすくなるといえます。
[1]ムコダイン錠インタビューフォーム.”2.製品の治療学的、製剤学的特性”2017年6月改訂.
[2]ムコソルバン錠インタビューフォーム.”2.製品の治療学的、製剤学的特性”2016年6月改訂
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