2017年2月16日

バイアスピリンとプラビックスの併用療法

総合病院より以下の処方を応需した。



Rp)バイアスピリン100mg 1T


   プラビックス錠75mg  1T


   朝食後


   ※273月にDES施行


両剤共に抗血小板剤だが併用に問題はないのか?

まずDESについてお話すると、DES=drug eluting stent. 薬剤溶出性ステントのことを指します。つまり3月にステント留置のオペを行ったということです。


以下の引用文にもありますように、初期のステント留置術では高い確率でステント血栓症が発生し、問題となっていました。

これを防ぐためにアスピリン+チクロピジンの抗血小板二剤併用療法がステント血栓症を優位に抑制することが証明されました。


すなわちステント留置後のステント血栓症を防ぐために、抗血小板薬の2剤併用が有効とされています。

初期のステント留置術では20%程度の高い確率でステント血栓症が発生し(N Engl J Med 1991;321:13)、ひとたびステント血栓症を発症すると致死率も高いことが問題となったため、予防のためにアスピリン、ジピリダモール、ヘパリン、ワーファリンなど様々な抗血小板薬、抗凝固薬が使用されていました。しかしアスピリンとワーファリンを併用しても14日目までに3.4%の閉塞、4.9%の出血性合併症が生じていました(N Engl J Med, 1994;331:496)。


□1998年のSTARS試験(N Engl J Med, 1998;339:1665)においてアスピリンとチエノピリジン系抗血小板薬であるチクロピジンによる抗血小板剤二剤併用療法(Dual antiplatelet therapy: DAPT)がアスピリン単独およびアスピリン+ワーファリンと比較して30日までのステント血栓症を有意に抑制すること(0.5% vs 3.6% vs 2.7%)が証明され、DAPTはステント留置後の血栓症予防の標準治療となり現在に至っています。(引用元;日本心臓財団虚血性心疾患question4)




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