患者さんから受けた質問。
健康食品によく含まれているグルコサミンやコンドロイチンは実際に効果があるのか?
新しい変形性膝関節症の治療ガイドラインに以下の記述がありました。
【グルコサミンやコンドロイチン硫酸の投与は膝関節OA患者の症状を緩和させる場合がある.6ヵ月以内に効果がみられなければ投与を中止する.】
推奨度:I不十分なエビデンスで利益と害のバランスが決定できない⇒グルコサミンは10件中6件の既存ガイドラインで推奨されているが、コンドロイチン硫酸は7件中2件でしか推奨されておらず、有効性に関しては依然として議論が続いている。
症候性の膝関節OA患者では,グルコサミンやコンドロイチン硫酸が軟骨保護作用を示す場合がある.
推奨度:D 提供しないように推奨:害が利益より大きい
ちなみにガイドラインの推奨度は以下のようになっています。
A 強い推奨:強いエビデンスがあり、利益は害よりはるかに大きい
B 推奨:十分なエビデンスが有り、利益は害より大きい
C 推奨は行わない:かなりのエビデンスはあるが、利益と害のバランスが接近している
D 提供しないように推奨:害が利益より大きい
I 不十分なエビデンスで利益と害のバランスが決定できない
すなわち効くとも効かないとも言い切れない。ガイドライン上は推奨はされていないということです。
ですので、今まで続けてこられて調子がいいという方には、続けていただければいいと思います。ただ、新しく始めようかしらという方には強くすすめるものではありません。
海外では内服タイプの薬剤も存在するようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿